新規事業を始める際やマーケティング課題にぶつかった時、まず最初に行うべきことが環境分析です。
業種関係なく活用できますし、ビジネスを成長させるために欠かせません。しかし、環境分析をセオリー通り行っている会社(特に中小・零細企業)は案外少ないです。
今回は、そんな環境分析の重要性や特徴、具体的な活用方法についてご説明します!
目次
環境分析とは
環境分析=市場調査だと考えている人も多いですよね。まずは、環境分析に対する認識を合わせるために、環境分析の定義を解説します!
環境分析とは、環境を正確に把握し、深く分析することで、自社にとっての機会、脅威を理解するプロセスです。つまり、市場調査は、環境分析の一部となります。
もっと簡単な言葉でお伝えするなら、「ビジネスの周りの状況や自分の会社の状況、お客さんについての情報を知って、今後に役立つように分析する作業のこと」です。よって、プロモーション方法を決めやすくなったり、顧客に刺さる商品が開発できるようになります。
そもそも環境分析のメリットは?
「環境分析してもしなくても事業は回せるでしょ」と昔、考えていたこともありました。つまり、環境分析についてのメリットをあまり知らなかったのです。その後、ちゃんと勉強し始めると、めちゃくちゃ役に立つことがわかりました。(もっと早く知っておけば…泣)
結論から言うと、環境分析のメリットは、
- 今後起こりそうな脅威から事前に身を守れる。
- 今持っている課題の根本的な原因が見つかる可能性がある。
- 事業を成長させるビジョンを描きやすくなる。
- 競合他社との差別化できるポイントが明確になり、競争力が上がる。
といったことが挙げられます。
ビジネスチャンスを見つけたり、現状の課題を解決する糸口としても使えるので、かなり有用性が高いです。今ある課題も事前に環境分析をしていれば、起きなかったことかもしれません!
環境分析の注意点
環境分析をいざ始めてみると、想像以上に時間がかかります。やろうと思えば、いつまででもできてしまいます。時間は有限なので、いいタイミングで切り上げることが重要です。
また、環境分析が誤っていたら事業全体に多大な悪影響を及ぼす点があります。導き出した結論が、実際と正反対だと間違いなく失敗します。なるべく大きく間違えないよう注意して、環境分析しましょう。
広告を打ったりするような業務と比べると、かなり大局的なものとなってしまいます。ですので、既存のビジネスをすぐに成長させるような即効薬的なメリットはないです。
スピーディーに正確に市場調査を行うことって難しく感じますよね。ただ巨人の肩の上に立つ形で、先人たちが残したフレームワークというものを活用すれば、MECEかつ素早く分析を行うことが可能です!
環境分析でよく使うフレームワーク
環境分析は、外部環境と内部環境の二つに分けることができます。外部環境では、市場や競合、顧客を、内部環境では自社の状態などが挙げられます。
ただ、一から分析するとなると、とてつもない労力と時間がかかってしまいます。そこでフレームワークの出番です。フレームワークを使えば、要点を押さえてMECEに分析することができます。
環境分析のフレームワークは、世の中にたくさんあります。しかし、ビジネスにおいて特に広く利用されるものは3C分析とクロスSWOT分析です。
まず3C分析ですが、企業の顧客、競合他社、自社の能力を評価し、ビジネスの現状を把握します。
また、クロスSWOT分析は、企業の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)をマトリクス上で掛け合わせながら分析し、戦略立案のための基盤を提供します。
それぞれの要素を組み合わせて使用することで、ビジネスが市場の動向や自社のポジションをより深く理解することができます。そのうえで、戦略的な判断を行うことが可能です。
3C分析

先ほど説明した通り、3C分析は顧客、競合、自社の三軸で分析するフレームワークです。顧客と競合は外部環境で、自社は内部環境にあたります。市場環境や自社の状況を客観的に把握することができ、それぞれの関係性を考慮しながら、マクロ的な戦略を組むときに役に立ちます。
顧客分析
顧客(Customers)の分析により、市場のニーズや要求を理解し、顧客が求める価値を提供する製品やサービスを開発することができます。実は、マーケティング活動は全て顧客起点なので、3C分析でも特に重要視したいポイントです。したがって、顧客満足度の向上や市場シェアの拡大につながります。以下が顧客分析の一例です。
- 顧客ニーズ
- 購買人口
- 購買する際に重視されるポイント
- 購買の意思決定者
競合分析
次に、競合他社(Competitors)の分析により、競合状況や市場動向を把握し、競合他社の戦略や強み、弱みを把握することができます。よって、自社の競争力を評価し、競争上の優位性を見出すことができます。また、価格設定やトレンド、流通など、さまざまなポイントを設計する際にも大変役に立ちます。以下が競合分析の一例です。
- 競合の差別化ポイント
- 価格
- 売上、シェア率
- 生産能力、流通
自社分析
最後に、自社(Company)の能力の評価により、自社のリソースや能力を把握し、組織内での強みや弱みを明確化することができます。競合分析と掛け合わせることで、自社の戦略的ポジショニングを見直し、戦略の基盤となる戦略的優位性を構築することができます。
しかし、自社分析は客観的な判断や顧客からの評価の確認などが必要なので、比較的難易度が高いです。なので、外部に頼るのも一つの手です。以下が自社分析の一例です。
- 経営戦略
- 企業文化
- 人的資源
- 資金力
- マーケティング戦略
クロスSWOT分析

クロスSWOT分析は、内部の強みと弱み、外部の機会と脅威の4つの要素を網羅的に挙げながら、簡潔でわかりやすい形でまとめることができます。
四つの視点を組み合わせて考えるため、組織やプロジェクトが直面する課題やチャンスを俯瞰的に理解することができます。実際に分析する際は、「機会と脅威」「強みと弱み」の二つの軸からマトリクスの図を作り、分析します。
Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字を取っているものを図のようにクロスさせて分析を行うことから、クロスSWOT分析と呼ばれています。
クロスSWOT分析を行うメリット
クロスSWOT分析を行えば、強みを活かし、弱みを補強し、機会を最大限に活用し、脅威に対処する戦略を立案するための指針となります。
また分析する際は、悲観的にするのではなく、ポジティブさを持ちながら分析を行う方が望ましいです。
例えば、ポジティブな視点で分析すれば、脅威が機会に変わることもあります。(市場で価格競争が激しく行われ、利益率が下がっている→脅威を見方を変えると、逆張りして高価格高品質のポジションを取りに行けるかもしれない→機会となります。)
中小・零細企業の場合は、こう使う!
弊社も中小・零細にあたりますし、弊社のクライアントもほとんど該当するので、ここでは中小・零細企業の場合ならどのように環境調査を行うべきか、ご説明します!
環境分析をする際は目的を明確にして行う
なぜ環境分析しなければいけないのか、何のために環境分析をしているのか明確にしたうえで、分析することをお勧めします。
これは、中小零細以外にも言えることですが、とにかくたくさん情報を集めてまとめようとすると無限に時間を使ってしまいます。
明確な目的を持ったうえで行えば、スピーディーかつコンパクトに分析することができます。特に予算も時間もないケースがほとんどなので、目的は常に意識しましょう!
なるべくお金をかけない
予算が無尽蔵にある場合は除きますが、大抵の場合、環境分析にたくさんお金をかけれるほど予算がありません。
リサーチ会社や海外のレポートは信憑性が高く、痒い所に手が届く情報があるものが多いですが、値段がかなり高いです(数十万かかるものもざらにあります。笑)。
ただ、国や地方自治体が公開している情報で十分な場合も多くあるので、お金をかけて情報を集める場合は気をつけましょう。
客観的な視点を意識しよう
自社の商品は我が子のように思えて、辛辣な意見を受け入れられないですよね。ただ、環境分析は客観的に分析することが何より大事です。
もし、主観的な意見(エビデンスがないものなど)を分析に入れてしまうと、分析から導き出された結論が全て誤ったものとなってしまいます。なので、とにかく情報や分析がエビデンスがあるものなのか、自分の意見となっていないか意識しながら分析することをお勧めします。
まとめ
この記事では、環境分析の重要性や方法論について解説しました。
環境分析は、ビジネスを成功させるために必要不可欠です。外部環境や内部環境を詳細に把握し、分析することで、自社にとっての機会や脅威を理解することができます。しかし、注意点も多くあるので気をつけましょう。
環境分析を行う際には、目的を明確にし、客観的な視点を持つことが重要です。このポイントを押さえながら、今回解説したフレームワークを用いて環境分析を行いましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
