この記事では、マーケティングの観点から価格設定を考察します!
商品の価格を決める際、特に考えず設計してしまうと、痛い目に遭います。本来ならもっと売り上げることができたのに、価格を低く設定しまったり、逆に高く設定しすぎて、あまり売れなかった経験を持つ方は多いと思います。
そんな価格設定について、さまざまな理論と併せて解説していきます!これを読み終わった後、価格設定に対する意識が少しでも変わっていれば嬉しいです!
目次
プライシング(価格設定)の重要性
マーケティングの4Pの中でも、プライシングは一番収益に影響します。プライシングをうまく設定すれば、収益の最大化や競争力の維持などが期待できます。
適切な価格設定は、収益を最大化するための重要な手段となります。価格を高く設定すれば、単位あたりの利益が増加し、収益が向上します。
逆に、価格を低く設定すれば、需要が増加することもあります。しかし、単位あたりの利益が減少する可能性もあります。適切な価格設定を行うことで、最も効率的な収益を得ることができます。
また、競合を意識した価格設定をすれば、競争力を維持することができます。顧客が他社よりも自社の価格を魅力的に感じれば、競合優位性を得ることができます。
普段買い物をする際に価格を気にしない人は滅多にいませんよね。極端な話ですが、どんな商品を購入する際にもほぼ必ず意識されるポイントということです。
プライシング(価格設定)でミスすると…
もしプライシングで適切ではない設定をしてしまうと、どうなるのでしょうか。
一つは、収益が減ります。先ほど説明した通り、価格を高く設定しすぎると購入数が減ります。逆に低く設定してしまうと、薄利になってしまいます。
また、競合を意識せず価格設定をすれば、競合他社に負けやすくなります。(一部のケースを除きます。)
ブランディングの観点からの影響も大きいです。ブランドにあった価格設定をしなければ、消費者が価値を感じなくなってしまい、収益が激減することが容易に想像できます。
例えば、エルメスのバッグが10,000円で販売するようになれば、最初こそ殺到するかもしれませんが、徐々に価値が落ちていきます。そして、安物も販売するブランドとして、価値を落としてしまうのです。特に、エルメスは全ての商品が極めて高い価格帯というポジショニングをとっているので、ダメージは大きいかと思います。
プライシング(価格設定)で意識すべきポイント
ここまで読むと、「プライシングが重要なのはわかったけど、実際設定するとなると難しい」と思う方多いと思います。正解です。正直難しいです。
そんな難しいプライシングですが、意識すべきポイントがいくつかあります。そこを抑えれば、なんとか設計できるようになると思います。具体的な設計については次項でまとめています。
製造コスト
製造コストは、プライシングでも特に意識するべきポイントです。なぜなら、製造コストを下回った価格を設定してしまうと、いくら売っても損してしまうからです。
当たり前のようなことですが、あえて戦略的にそのようなプライシングにするケースもあります。例えば、本当に売りたい商品のために、その導入商品として格安のサービスを提供するケースなどがあります。
製造コストは、変動費と固定費に分けることができます。
変動費は、生産量や売上高などの変動に応じて増減する費用です。つまり、生産量や売上高が増えれば変動費も増え、減れば連動して減ります。例えば、商品の原材料費や通販サイトの手数料が変動費にあたります。
一方、固定費は生産や営業を行うために必要で、期間や数量に関係なく一定の金額が必要な費用です。例えば、事務所の家賃や月々のローン支払い、給与などは固定費の典型的な例です。
変動費、固定費、商品単価(売上)を組み合わせて、損益分岐点を割り出します。つまり、損益分岐点を超えれば、利益が出てくるのです。しかし、商品単価によって損益分岐点が変わってしまいます。プライシングを行う際は必ず確認しましょう。
カスタマーバリュー
カスタマーバリューとは、顧客から見た商品に対しての価値のことを言います。製造コストが価格の下限を決めるものとすれば、カスタマーバリューは上限を決めるものとなります。
もしカスタマーバリューを超える金額を設定してしまうと、売れにくくなってしまいます。
基本的に、カスタマーバリューはマーケットリサーチを通して把握していくものです。ただ、完璧に把握することは難しいです。なぜなら、人によってその商品に対するカスタマーバリューは異なるからです。
例えば、服を購入する際に1万円を払うとします。服に一万円は安いと思う方もいれば、高いと思う方もいます。どのような形でどのターゲットにどのように売るかで、カスタマーバリューは変化します。
競合
競合企業がつけた価格設定は、必ず考慮しなければいけません。特に競合が少ない市場では、大きく影響されてしまいます。
また、差別化しにくい業界では、一般的に価格競争になりやすく、市場価格を下回る金額をつければ売上は増加しますが、高いと落ちる可能性が高まります。ただ、差別化しやすい業界では、デザイン、質、ブランド、機能などで差別化することによって価格を高めに設定し、売上を高めることも可能です。
需要と供給
商品や市場によっては、需要と供給が強く影響することもあります。衣食住に関わるものが特に多いです。
例えば、不動産市場では、需要と供給が価格設定に大きな影響を与えます。都心部の人気エリアにある住宅は、需要が高く供給が限られているため、価格が高騰します。この場合、需要の高いエリアでの住宅価格は、需要と供給のバランスから決定されます。需要が高まると価格が上昇し、供給が増えると価格が下落する傾向があります。
このような商品を取り扱う場合は、市場動向の把握が大変重要となっていきます。業界専門のニュースの登録や著名人をフォローして、リアルタイムに情報を取得し続けましょう。
マーケティングを意識した具体的な設計のやり方
次は、実際にプライシングを行う設計方法について説明します。
適当に決めるのと、マーケティングを意識して決めるとでは、天と地の差があります。
プライシングの設計方法には、いくつか種類があります。その中でも、中小零細企業で役に立ちそうな手法を三つ紹介します!
マークアップ価格設定
マークアップ価格設定はいたってシンプルです。仕入原価に一定の利益率(マークアップ率)を加えて価格を決定します。利益率は、企業の利益目標や市場の競争状況などに基づいて算出します。前章で挙げたポイントを押さえて決定すると良いです。
知覚価値価格設定
知覚価値価格設定は、売れる価格帯を見つけて、その価格帯に合わせる手法です。売れる価格帯は環境調査などで把握する必要がありますが、プライシングで大きく間違えることは少ないです。
高品質や高付加価値を持つ商品やサービスに対して、売れる価格帯の中でも高い価格を設定するプレミアム価格設定という方法もあります。
また、差別化が激しい業界などでは、価格帯が不明瞭なこともあります。そんな状況では、顧客に売れる価格帯を認識させ、コントロールすることも重要となっていきます。
実勢価格設定
実勢価格設定は、競合の価格を重要視して価格を決定する方法です。プライスリーダー(大抵は業界最大手)が決めた価格に追従するケースもよくあります。弊社でも価格を設定する際、実勢価格設定を用いるケースが多いです。
新商品を扱う場合が多いのですが、全く新しい市場を開拓するわけではないので、大抵競合はいます。その企業が売上が立っていれば、その価格で顧客は受け入れているということです。その価格に合わせれば、価格で大きく外れることはありません。ただし、競合の売上や商品の価格が不明瞭な場合は使えませんが…。
以上のような設定手法も重要ですが、細かいテクニックも必要となります。
プライシングのテクニックについては、以下の記事で解説しているので、ぜひご覧ください!
まとめ
この記事では、マーケティング視点での価格設定について解説しました!適切な価格設定は収益の最大化や競争力の維持に直結し、製造コストやカスタマーバリュー、競合、需要と供給などの要素を考慮する必要があります。
具体的な価格設定の方法として、マークアップ価格設定、知覚価値価格設定、実勢価格設定を挙げました。それぞれの手法を活用し、適切な価格設定を行うことで、より収益を伸ばすことが可能になるはずです!
結論として、価格設定には慎重な検討が必要であり、顧客のニーズや競合の動向を正確に把握し、それに基づいて価格を設定することが成功の鍵であることを忘れてはいけません!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
